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【2025年】OCuLink vs USB 4.0:eGPU・ミニPCにおすすめの接続は?

PCの携帯性は、仕事でもプライベートでもますます重要になっています。そんな流れの中で、ミニPCはこれまでになく注目を集めています。ノートPC以上の携帯性と、ハイエンド構成による高いパフォーマンスを両立し、さらに eGPU などの外部デバイスを組み合わせれば性能を一段と引き上げられます。

外部デバイス接続の要となるのが USB 4.0 と OCuLink という2つの規格です。いずれも現在広く使われていますが、それぞれ特徴は異なり、得意な用途も違います。本記事では、両者の違いと、どんな場面でどちらを選ぶべきかをわかりやすく解説します。

USB 4.0とは

USB 4.0は、Thunderbolt 3 を基に策定された USB-C 端子用の高速インターフェース規格で、2019年に公開されました。最大の魅力は高速転送と広い互換性の両立です。第1世代は最大 40Gbps(約5GB/s)、最新版の USB4 v2 では最大 80Gbps(約10GB/s)(一部は非対称で最大120Gbps方向も可)にも対応しています。

  • 速度:最大 40Gbps(約5GB/s)/USB4 v2 は最大 80Gbps(約10GB/s)
  • ポート:USB-C
  • 映像出力:8K 出力に対応(DisplayPort Alt Mode 等により実現)
  • 給電:USB Power Delivery に対応(一般に最大 100W/PD 3.1対応機器では最大 240W)

OCuLinkとは

OCuLinkは、2015年にリリースされ、2017年に更新されたやや古い規格です。主に外部PCIeデバイスの接続を目的として設計されています。デバイスの給電や映像出力には対応しておらず、USB-Cではなく専用のPCIe(OCuLink)コネクタを使用するため、対応デバイスは限定的です。

  • 速度:PCIe 3.0 x4バリアントで最大4GB/s、PCIe 4.0 x4で8GB/s
  • ポート:OCuLink専用コネクタ
  • 映像:非対応
  • 充電:非対応

👉詳細情報:【2025年】徹底比較:PCIe 4.0と5.0

OCuLink vs USB 4.0 直接比較

この2規格つの共通点と違いを、より詳しく見ていきましょう。パフォーマンス、汎用性、市場での普及度という3つの観点から比較することで、それぞれの特性と適用シーンがより明確になります。

パフォーマンスと帯域幅

OCuLinkの最大の強みは、PCIeに直接接続することによる低遅延です。遅延を最小限に抑え、接続の安定性も高いため、外付グラフィックカードに最適。ゲームはもちろんのこと、クリエイティブ作業でGPUを活用する場面でも有利です。

一方のUSB 4.0は、USBプロトコル特有のオーバーヘッドの影響を受けます。さらに、データ転送・映像出力・給電で帯域を共有するため、場合によっては15~40%ほど転送速度が低下する可能性があります。

汎用性と互換性

USB 4.0は、現行のデータ転送規格の中でも最も互換性が高い接続方式です。映像出力に対応(OCuLinkは非対応)、デバイスの給電にも対応(こちらもOCuLinkは非対応)、そしてUSB-C端子を備えた幅広いデバイスで利用できます。

対してOCuLinkはデータ転送に特化した規格で、動作はPCIe接続に依存します。モバイル端末やタブレットでの採用は事実上なく、ノートPCでも一般的とはいえません。用途は対応機器の特定機能に限定される傾向があります。

市場での普及状況

USB 4.0は、最新のノートPCやミニPCの多くに搭載され、着実に普及が進んでいます。PC分野ではほぼ標準規格となりつつあり、タブレットやスマートフォンでも採用が広がっています。普及度という点では、USB 4.0がOCuLinkを大きく上回っています。

OCuLinkはより専門性の高い規格ですが、一定の需要はあります。主にゲーミングPC・携帯ゲーム機・一部のミニPCで、ストレージデバイスや外付グラフィックカードなどの周辺機器接続に用いられています。

【2025年版】どちらを選ぶべき?

USB 4.0とOCuLinkの主な特徴と用途がわかったところで、選択のポイントを整理しましょう。決め手は目的です。USB 4.0の汎用性とOCuLinkの専門性という違いを理解することが重要です。

OCuLinkがおすすめのケース

OCuLinkが真価を発揮する場面は限定的です。外付ストレージの接続や、外付グラフィックカードの性能を最大限に引き出したい場合、OCuLinkが理想的です。高速転送・低遅延・低オーバーヘッドといった特性により、最高のパフォーマンスを発揮します。ただし、優位性があるのは主にこの領域のみに限られる点は押さえておきましょう。

USB 4.0がおすすめのケース

それ以外のほぼすべての場面では、USB 4.0が最適です。OCuLinkと比べるとわずかなオーバーヘッドや遅延はあるものの、映像出力・デバイス給電・高速データ転送を1つのポートでまかなえる汎用性は大きな魅力です。USB 4.0は、高いパフォーマンスを保ちながら圧倒的な利便性を提供する優れた規格です。

両方を使うべき時は?

重要なのは、この2規格が排他的ではないことです。1台のPC/ミニPCで併用でき、実際にそうすることでデバイスの可能性を最大化できます。外付グラフィックカードや超高速転送が必要な機器にはOCuLink、それ以外の一般的な接続はUSB 4.0――この使い分けがベストプラクティスです。

USB4とOCuLink搭載のおすすめミニPC

GEEKOMでは、OCuLinkポートとUSB 4.0ポートの両方を備えたミニPCを多数ラインアップしています。両規格の特性を踏まえ、ゲーミング向けとクリエイティブ向けのおすすめ機種を2台ご紹介します。

GEEKOM MEGAMINI G1 Mini PC

用途がゲームメインなら、MEGAMINI G1 がおすすめです。Intel Core i9-13900HK(14コア/20スレッド) に、32GB DDR5-5200(最大64GBへ増設可)のメモリ、NVIDIA GeForce RTX 4060 を搭載した本格仕様。開封直後から高い描画性能を発揮し、さらに PCIe 4.0 ×4対応の OCuLink でeGPUを追加すれば、さらなる性能向上も可能です。

GEEKOM MEGAMINI G1 Mini PC
  • プロセッサ:Intel Core i9-13900HK
  • メモリ:32GB DDR5 5200 MT/s(最大64GBまで増設可)
  • ストレージ:2TB M.2 NVMe PCIe Gen 4 x4 SSD(2スロット:1x 2280 NVMe 最大2TB、1x 2242 SATA 最大1TB)
  • グラフィック:NVIDIA GeForce RTX 4060(8GB、ノートPC版)
  • USB 4.0:USB 4.0 Type-C ×1(最大40Gbps)
  • OCuLink1ポート(PCIe 4.0 x4、最大64Gbps)
  • 価格:¥269,000(期間限定セール)

GEEKOM IT15 Mini PC

Adobe Premiere や After Effects などのクリエイティブ作業が中心なら、GEEKOM IT15 が最適です。Intel Core Ultra 9-285H(16コア/22スレッド) または Ultra 5-225H(14コア/18スレッド) を選択可能で、価格も13万円台と比較的手が届きやすくなっています。

GEEKOM MEGAMINI G1 Mini PC
  • プロセッサ:Intel Core Ultra 9-285H または Ultra 5-225H
  • メモリ:32GB DDR5 5600 MHz
  • ストレージ:2TB M.2 NVMe PCIe Gen 4 x4 SSD(2スロット:1x 2280 NVMe 最大2TB、1x 2242 SATA 最大1TB)
  • グラフィック:Intel Arc 140T
  • USB 4.0:USB 4.0 Type-C ×2
  • OCuLink:非搭載
  • 価格:¥139,800

まとめ

OCuLinkとUSB 4.0、それぞれの特長と得意な用途は明らかです。低遅延でオーバーヘッドが小さい OCuLink は、eGPU接続でミニPCのグラフィック性能を最大化したい場合に最適です。外付けSSD接続でも高い性能を発揮しますが、USB 4.0 ほどの汎用性はありません。

一方の USB 4.0 は、給電・映像出力・USBデバイスやモバイル機器とのデータ転送など日常機能を1つのポートで網羅できる汎用性が魅力で、OCuLinkを補完する存在といえます。ミニPCの性能を最大限に引き出すなら、両規格に対応し、用途ごとに使い分けるのがベストです。GEEKOM なら、そのような環境を実現できる選択肢が揃っています。

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GEEKOM JAPAN

ミニPC世界シェアのTop 3にランクインしているGEEKOMの公式ブログアカウントです。ミニPCの研究開発、生産、販売に特化しており、台湾に研究開発本部を構え、世界各国に支社を展開しています。公式ブログでは、Geekom新製品の情報や活用方法、お役立ちのテクニックなどを配信しています。

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