パソコンを使っていて「急に動作が遅くなった」「頻繁にフリーズする」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。上記の症状に加えて「PCの温度がなかなか下がらない」「起動時に異音がする」場合は、故障の前兆かもしれません。
当記事では、パソコンを何年使えば良いか種類別に、寿命の目安や種類ごとの判断基準、長く使うためのコツ、買い替え前にやるべきことについて解説します。「動作が遅い」「フリーズが頻繁に起きて困っている」と感じている方は、ぜひ最後まで読んで、買い替え時期の参考にしてください。
目次
失敗しない買い替えタイミングの見極め方
日本の国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」によると、4年間がパソコンの耐用年数とされています。また、内閣府が発表した「2023年6月の消費動向調査」によると、パソコンの平均使用期間は7.7年となっており、全体の56.7%が「故障」を理由に買い替えを行っているようです。
(出典元:https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/honbun202306.pdf )
これはあくまでも目安であり、上記で紹介したようにパーツ別に寿命があるため、下記のセクションでは、パソコンのジャンル別に適切な買い替えタイミングを紹介していきます。
💠デスクトップPCの寿命
デスクトップ型のパソコンの平均的な寿命は5〜7年とされています。
5年を過ぎるとパソコンのパーツが一気に劣化していくため、不具合が多発していきます。
特に、HDDや電源ユニットの故障リスクが高くなるため、バックアップをコマめにとりなどの対策が必須です。
初期症状としては、データの読み込みが遅かったり、突然フリーズし電源が落ちるなどが挙げられます。
完全に故障した場合は、エラーメッセージや電源が入らなくなるため、買い替えタイミングは容易に判断できると思います。
また、5年前のパソコンを利用していて、高度な画像処理や高負荷な作業をする方は、ソフトから要求されるスペックに満たせなくなることがあります。
💠ノートパソコンの寿命
ノートパソコンは外に持ち歩く分、常に衝撃に晒され、コンパクトであるため廃熱効率が悪く高温になりやすく、バッテリー自体の劣化も早いため、デスクトップと比べてパソコンの寿命は短い傾向にあります。
また、デスクトップのようにパーツ単位の交換を行えないことから、メーカー保証も短めに設定されていることが殆どです。
そのため、総合的な観点からノートパソコンは、3~5年が買い替えタイミングとされています。
💠コンパクトPCの寿命
コンパクトPCは、ノートパソコンとデスクトップの中間の性能をしており、廃熱効率や拡張性も高いという理由から、4~6年程度の耐用年数があるとされてます。
事実、GEEKOMなどのMiniPC専門メーカーは、デフォルトで36ヵ月間の保証を無料で付帯しています。
不具合が発生しても、デスクトップのPCパーツを流用することができたり、グラフィックボードを外部から拡張するなど、スペックをカスタマイズすることも可能となっているため、外出先で作業をされない方はMiniPCをおすすめします。
パソコン寿命を左右する5つの要因
パソコン寿命は「使用する環境」と「使用目的」によって大きく変わり、壊れる原因は「熱」と「動作部分の酷使」の2つに分けることが可能です。
下記のセクションでは、パソコンに影響を与える要因を詳しく解説します。
環境的な要因が寿命を縮める
パソコンの寿命に関係のある環境的要因は、主に「温度・衝撃・湿度」の3種類に分類することが可能です。下記のセクションでは、重要な順から注意すべき点について紹介していきます。
① 温度管理:熱が寿命の敵
高温という環境は、PCパーツにとって最も悪影響を与えます。
特に、CPUやGPU、バッテリーといったパーツは放熱しやすい傾向にあるため、クーラーやファンなどで、効率よく冷却しなくてはいけません。そのため、パソコンは直射日光が当たらない場所かつ、廃熱しやすい広い場所に設置するようにしましょう。
また、PC内部の温度が高温にならないように、高負荷な作業を長時間行わないように控えることも、パソコンの寿命を長くすることに繋がります。
② 衝撃対策:落下や衝撃を防ぐには
「衝撃」は、すべての電化製品の弱点ですが、PCにとっては致命的な故障につながる確率が高いものであるため、注意しなくてはいけません。
特に、HDDはディスクと磁気ドライブの間隔が0.00001mmしか離れていないため、衝撃に対しては非常に脆弱なパーツとなっています。
ノートパソコンなどは、持ち運びを考えられているため、ある程度の衝撃耐性はあります。
しかし、デスクトップ型のパソコンは個別のパーツの集合体であるため、接続が外れるなどの欠陥が発生しやすいため、持ち運ぶ際は特に注意しましょう。
③ 湿度対策:湿気が引き起こす故障リスク
パソコンを利用するうえで、湿度管理も重要な要素になります。
多湿で結露が起きやすい環境は、ショートが発生する危険性が大きく上昇します。
また、多湿になるとファンなどのに埃が付着しやすくなり、廃熱効率が悪化するため、出来るだけ換気の良い場所に設置するようにしましょう。
使用目的と負荷による故障要因
使用頻度と高負荷な作業は、両方とも「パソコンが高温になる」というデメリットが共通してあります。
PCの寿命に直結する重要な要素であるため、下記のような作業はできるだけ避けるようにしましょう。
使用頻度:毎日使う人が注意すべきポイント
使用頻度が高いと、それだけパソコンのパーツが摩耗してくため、気を付けるべき点を列挙しました。
- 温度上昇による負担:
パソコンを長時間使用すると内部温度が上昇し、CPUや各パーツへのダメージにつながります。
- ストレージの劣化:
HDDやSSDは、頻繁に書き込みや削除を行うと負荷がかかり、寿命が短くなります。
- 電源操作の影響:
電源を頻繁にオン・オフすると、HDDやバッテリーへの負担が増え、劣化が早まります。
- 外部からのダメージ:
ノートパソコンは持ち運ぶ機会が多いため、振動や衝撃によって内部部品が損傷しやすくなります。
高負荷作業:重い作業が寿命を縮める理由
高負荷な作業は、パソコンの内部温度を著しく上昇させるためなるべく控えるようにしましょう。
高解像度のゲームや動画編集、レンダリングなどはCPU・GPUが膨大な計算を行うため、PC内の温度が高くなります。
長時間、高温になると熱暴走やフリーズ、部品の劣化などが起きるため、監視ツールなどで内部温度を監視しながら運用するようにしましょう。
パーツ別寿命ガイド
パソコンはパーツごとに、寿命が異なってきます。
常に使用され可動部分が多いHDDなどは、特に寿命が短い傾向が強く、メモリなどは大きな負荷がかからないため寿命が長いなど、パーツごとに特徴があります。
下記のセクションでは、それぞれパーツごとの寿命について、詳しく解説していきます。
① ストレージ:データ消失を防ぐために
ストレージという機能は、利用者のデータを保存するというパソコンの中で、非常に重要な部品です。
- HDD(ハードディスクドライブ): 3〜5年
- SSD(ソリッドステートドライブ):5〜10年
ハードディスクは、SSDより安価でありながら大容量を保存できるという特徴があるというメリットがある一方で、寿命が非常に短いというデメリットがあります。
磁気を用いてディスクにデータを記録、読み込みを行うという特性上、製品には稼働部品が多く用いられ、非常にデリケートなパーツが使用。
特に、磁気ヘッドなどはディスクから0.00001mmから読み取りを行うため、衝撃や他方向からの磁力に非常に弱くなっています。
SSDは、USBメモリやSDカードなどと同様に、半導体に電気を流して記録するという単純な構造上、HDDよりは衝撃や経年劣化に強いというメリットがありますが、書き込み回数に制限があり、価格が高いというデメリットもあります。
② 電源:突然のシャットダウンに注意
デスクトップやノートパソコンの電源などは、パソコンのパーツとしては酷使されることが多くあります。
- 電源ユニット:2〜5年
- バッテリー(ノートPC):2〜3年
パソコンにおいて電源やバッテリーは、日々の作業でも負荷が変動していくため、パソコンのパーツとしては特に消耗が激しい部品といえます。
特にノートパソコンのバッテリーは、化学反応で発電しており劣化スピードが速く、非常にデリケートです。
充電の回数や熱などの耐性が低いため、経年劣化のスピードが速くなる傾向にあるため、パソコンのパーツの中でもトップクラスに寿命が短い傾向にあります。
③ CPU・GPU:性能劣化のサイン
パソコンにおいてCPU・GPUとは、人間でいう頭脳に当たる部分で、計算や処理の速度のに直結するパーツです。
- CPU・GPU:4〜5年
構造としては、数えきれないスイッチの集合体であり、電気を流すことでオンオフを切り替え計算をしていくという仕組みになります。
そのため、パソコンのパーツの中で最も熱を発するパーツであり、空冷や液冷をしながら適切な温度に保てるようにしなければなりません。
高負荷がかかる作業や、長時間の発熱を伴う作業を実施すると、パーツとしての寿命が短くなる傾向にあります。
④ 冷却システム:熱暴走を防ぐために
CPUやGPUなどの、発熱する部品の冷却に用いられるパーツ。
- 冷却ファン:7〜8年
- 液冷式CPUクーラー:2~3年
「冷却ファン」は文字通り、扇風機のような形をしたパーツであり、空気によって冷却を行います。
モーターで羽を動かすというシンプルな構造のため、耐久性が高くコストが安いというメリットがあります。
しかし、その一方で騒音が発生しやすく、ファンに汚れがたまりやすいため、頻繁なメンテナンスが必要になるという点はデメリットです。
「液冷式クーラー」は、冷却液とファンを併用して熱を逃がすため、効率的に冷却でき、静音性にも優れています。
ただ、冷却液の劣化や部品点数の多さから価格が高く、メンテナンスが難しいというデメリットがあります。
⑤ メモリ:長く利用できる唯一のパーツ
メモリとは、作業机の大きさと表現されるパーツであり、同時に進められる作業をつかさどります。
- RAM(ランダムアクセスメモリ):半永久的に使用可能
メモリは別名RAMともと呼ばれ、PCパーツの中で最も寿命が長いものです。
10の15乗から、10の16乗回の書き込みが可能であるため、理論上は半永久的に利用することができます。
最も、物理的な劣化も考えられることから、メーカー保証は10年に設定されていることが大半となっていますが、壊れずらいパーツであることには変わり有りません。
パソコン寿命を延ばすための4つのメンテナンス方法
これからのセクションでは、パソコンをできるだけ長く利用するためのコツなどを紹介していきます。
PC内部を清潔に保つ
パソコン本体の清掃は、廃熱効率を維持するためには必須の作業です。
疎かにすると、ファンなどに埃が付着し、PC内の空気の循環が上手く行われず、温度が高くなってしまうだけでなく、ショートなど故障の原因にも繋がります。
◆清掃の手順
デスクトップやMiniPCの清掃の手順は以下のように行ってください。
- 静電気対策:
清掃前に体の静電気を放電し、故障のリスクを防ぎます。
最大限リスクを減らしたいのであれば、静電気防止用の手袋を使用することをおすすめします。 - ケース内部のホコリ除去:
ケースを開け、掃除機で大まかなホコリを吸い取ります。 - 細部の清掃:
パソコン専用のエアダスターなどを使って、ファンや隙間に詰まったホコリを吹き飛ばします。
ハケやピンセットで取りにくい場所のホコリを取り除きましょう。
◆清掃時の注意点
デスクトップやMiniPCの筐体は精密機械の塊であるため、内部を掃除するときは取扱いには注意しなくてはいけません。
- 洗剤の使用禁止:
アルカリ性や酸性の洗剤は、パーツの劣化や故障の原因となるため利用しないでください。 - 水分厳禁:
水分は腐食の原因となります。
水に濡れた布は使わず、乾いた布または専用のクリーニング用品を使用しましょう。 - 静電気対策:
静電気がパーツに流れると、ショートの原因となります。
内部の掃除では、静電気防止手袋を着用をするなど対策してください。
ノートPCの場合は、分解をすると保証の対象外となってしまうことが多いため、廃熱口の埃を綿棒で掃除することに留めることをおすすめします。
関連記事:小型で強力なゲーミングPCを掃除する方法
ソフトウェアの最適化
パソコン寿命に直結する「熱」と「負荷の発生」は、ソフトフェアを最適化することでいくらか予防することが可能です。
具体的な施策として下記が挙げられます。
- 不要なプログラムの削除:
使っていないアプリや試用版ソフト、広告付きアプリを定期的にアンインストールすることで、システムへの余計な負荷を減らし、処理に対するリソースを効率良くすることが可能です。
- スタートアッププログラムの整理:
パソコン起動時は自動的に起動するアプリが多数あり、急激な負荷がパーツにかかります。
最小限のソフトが起動するようにすることで、起動時間が短縮され、負担も軽くなるため、必要なもの以外は無効にしましょう。
- 定期的なアップデート:
OSやソフトウェアは、常に最新のバージョンに保ちましょう。
セキュリティの向上に加え、動作の安定性やパフォーマンス改善にもつながります。
- メモリの効率化:
不要なプロセスを終了してメモリを解放することで、システムの速度が向上するため、タスクマネージャーなどのメモリ管理ツールで、不要なソフトなどを終了することをおすすめします。
- バックグラウンドアプリの管理:
不要なバックグラウンドアプリやサービスを停止することで、CPUやメモリの使用率と熱の発生を抑えることができます。
- システム設定のカスタマイズ:
不要な通知やポップアップをオフにすることで、作業の邪魔を減らし、操作のレスポンスを向上させます。
上記の最適化を行うことで、パソコンの負荷と発熱を軽減し、結果的に寿命を延ばせます。
ファンなどの冷却システムの改善
ノートパソコンやデスクトップパソコンの寿命は、廃熱効率に左右されるといっても過言ではありません。
パソコンの冷却性能を向上させる方法を、下記で紹介していきます。
- ケース内のエアフロー改善:
ケースの側面や上部に通気口を設けることで、効率的に空気が循環します。
また、冷たい空気を前面や底面から取り込み、温まった空気を背面や上面から排出するようにファンを配置することで、ケース内の熱がこもりにくくすることが可能です。 - 高性能なファンを導入:
風量が多く、静音性に優れ、回転速度を調整できるファンを選ぶと、効率よく冷却が行えます。
また、必要に応じて冷却ファンを追加し、エアフローを強化することで、より効果的に熱を排出できます。 - 冷却装置のアップグレード:
デスクトップPCの廃熱が追い付かない場合は、標準のヒートシンクではなく、高性能な空冷クーラーや水冷システムに交換することをおすすめします。
ノートパソコンの場合は、外部のデバイスとして冷却パッドやスタンドを使用すると、底面の通気性が改善され、内部に熱が籠ることを防ぐことが可能です。
GeekomのMiniPCは独自に開発した冷却システムにより、空力学的に熱を溜め込みづらく、強力な冷却ファンで安定したパフォーマンスを発揮することができます。 - 定期的なメンテナンス:
エアーコンプレッサーを使ってファンやヒートシンクに付着したホコリを除去すると同時に、冷却ファンの動作状態を確認し、異音や回転不良が見つかった場合は早めに交換するようにしましょう。
また、CPUやGPUに塗られている熱伝導グリスは時間とともに劣化するため、定期的に塗り替えると冷却性能が維持できます。
丁寧な取り扱い
主にノートパソコンに当てはまる項目で、持ち運びがしやすい反面、衝撃による故障リスクが高くなりやすいため、注意が必要になります。
外出時はできるだけ、クッション性のある専用ケースやバッグに入れて、振動や衝撃から守りましょう。
パソコンの中でも特に、HDDは非常に繊細なパーツであり、データの読み書き中に強い衝撃を受けると、データが破損・消失する可能性があるため、持ち運ぶときはスリープか電源を切ることをおすすめします。
また、周辺機器の取り扱いにも注意が必要になります。
使わないときは、USBメモリや外付けハードディスクなどの周辺機器をパソコンから取り外しましょう。
接続部分に負荷がかかり続けると、端子やポートが損傷し、パソコン本体の寿命を縮める原因になります。
故障の予兆と寿命が近づいた時のサイン
寿命が近づいてきたパソコンからは、必ずいくつかの異常や兆候が表れます。
- 異音や異臭
- 頻繁にフリーズが発生
- パソコンの異常な発熱
- 動作不全や勝手な再起動
- バッテリーの駆動時間が明らかに短い
など
下記では、各症状が何を原因に発生しているか、詳しく解説していきます。
異音がする:いつもと違う音は要注意
異音が発生する場合、冷却ファンに異常があることが多くあります。
冷却ファンは経年劣化によって潤滑油が減少し、その結果、異音が発生しやすくなります。
負荷の大きいソフトウェアを使用していないにもかかわらず、ファンから「ブーン」や「ジー」といった音が聞こえる場合、ファンの冷却性能が低下している可能性があります。冷却が不十分だと、パソコン内部の温度が上昇し、パーツの故障リスクが高まります。
また、「カラカラ」といった音がする場合、ファンの回転部分が内部のケーブルや異物に接触している恐れがあります。放置するとファンが破損する可能性があるため、早急に確認する必要があります。
さらに、パソコン起動時に通常聞こえない「ピー」という電子音や警告音が鳴る場合は、冷却ファンや他のハードウェアに不具合が発生しているサインです。
異臭がする:焦げ臭い場合は即対処してください
異臭がする場合は、火災の原因となるため、直ちにパソコンの利用を停止してください。
パソコン内部が高熱になり、何かが焦げるか溶けた可能性があります。
- 電源ユニットやコンデンサのショート
- ケーブルの断線によって被膜の溶解した
- パソコン内部にホコリやゴミが溜まり、高温になることで焦げついた
上記に当てはまる場合、ただちに電源やバッテリーを外し、修理業者に異常を点検・修理してもらうか、買い替えをおすすめします。
フリーズや再起動:動作不全の原因
パソコンが頻繁に再起動やフリーズを繰り返す場合、内部パーツの劣化や故障、熱暴走が原因かもしれません。
フリーズと再起動が発生する場合は、ストレージやマザーボードの不具合、冷却不足による過熱が考えられます。
また、フリーズは熱暴走だけでなく、メモリやストレージの劣化によって処理が追いつかなくなることが原因になることがあります。
冷却システムや環境を再点検し、ストレージ内の不要なデータを削除するなど、処理速度を上げる工夫をした後、それでも異常が発生するのであれば、買い替えタイミングだといえます。
異常な発熱:2つの要因に注意
パソコンが異常に熱くなる場合は、2つの原因が考えられます。
- 冷却システムが機能していない可能性:
埃や故障が原因で、冷却ファンが正常に稼働できておらず、空気の流れが停滞してしまっている。 - 要求している作業にパソコンのスペックが追いついていない:
動画の編集など、高いスペックを要するソフトを利用していると高温になりやすく、パソコンのスペックが追い付いていない場合、廃熱不良によりフリーズなどの異常が発生しやすくなります。
バッテリー:すぐに充電切れするようになった時が買い替え時
ノートパソコンの寿命は、バッテリーと直結しているといっても過言ではありません。
バッテリーの持ち時間が以前は数時間あったのに、最近は数十分しかもたなくなった場合、それはバッテリー劣化のサインです。
バッテリーの状態は、Mac OSの場合は「Appleシステムプロファイラ」から、Windows OSは「バッテリー寿命レポート機能」でバッテリーの現在の容量や劣化具合を確認できます。
もしバッテリーの劣化が進んでいる場合は、早めに新しいバッテリーへの交換するか、買い替えをしましょう。
寿命が来た時の選択肢
上記で紹介した症状が出てきたときは、買い替えを検討した方が良いでしょう。
ただ、それ以外の方でも、使用用途によっては同じように新しいPCを購入をおすすめします。
修理か買い替えか?
買い替えか判断するときは、下記の項目から多角的に判断してください。
パソコンの使用年数:
- 使用開始から3年以上経過している場合は、ハードウェアの劣化が進んでいる可能性が高いため、買い替えを検討するのが良いでしょう。
- 比較的新しいパソコンであれば、修理を選択することでコストを抑えられる可能性があります。
修理費用:
- 修理費用が新しいパソコンの購入価格の50%以上になる場合、コストパフォーマンスを考えると買い替えが賢明です。
- 一方、修理費用がそれ以下であれば、修理を選ぶことで引き続き使用できる可能性があります。
パフォーマンスの適合性:
- 現在のパソコンが自分のニーズや作業負荷に対応できなくなっている場合は、最新のモデルに買い替えることで効率が向上します。
- 逆に、現在のパフォーマンスが十分で、特に不満がない場合は、修理で対応するのがコスト効率的です。
上記の基準を基に、修理と買い替えを比較検討し、自分の状況に合った選択を行いましょう。
おすすめの買い替えモデル
下記の表では、各PCジャンルを特徴別に紹介していきます。
カテゴリー | MiniPC | デスクトップPC | ノートPC |
サイズ | 小型・コンパクト | 大型(フルタワー・ミドルタワー) | 持ち運びに適したデザイン |
性能 | 軽作業向け(Web、文書作成) | 高性能(ゲーム、動画編集、配信) | 用途により幅広い性能 |
拡張性 | 低い | 高い(パーツ交換・増設が容易) | 限定的 |
冷却・静音 | 省エネ・静音設計が多い | 高冷却性能・ファン音大きめ | モデルにより異なる |
用途 | 事務作業・省スペース用途 | ゲーム・クリエイティブ作業 | 外出先での作業やオンライン会議 |
表の内容をまとめると、利用する方が選び方のポイントは下記になるので、是非参考にしてください。
- 省スペース重視: MiniPC
- 持ち運び重視: ノートPC
- 性能重視: デスクトップPC
買い替え時の古いパソコンの処分方法
下記のセクションでは、買い替えするにあたって、古いパソコンの処分方法を解説していきます。
古いパソコンの廃棄方法
パソコンを処分する際には特別な配慮が必要です。
資源有効利用促進法により、パソコンを自治体のゴミとして廃棄することは禁止されています。
ただ、2003年10月以降に販売された製品には「PCリサイクルマーク」が付いており、これがある場合はメーカーには回収義務があり、無料で回収されます。
回収されたパソコンは、再資源化施設で分解され、樹脂や金属としてリサイクルされます。
中古市場に売却するなどのリサイクル方法
古いパソコンを処分する前に、以下の方法で再活用を検討してみましょう。
- 中古買取サービスを利用する
不要なパソコンは、中古業者に売却することで、次のパソコンの資金にすることが可能です。 - 軽量OSをインストールして再利用
パソコンの性能に合わせて、動作の軽いOSを導入することで、新たなデバイスとして活用可能です。- Chromium OSを導入し、シンプルなChromebookとして使うことが可能。
- Android OSをインストールし、タブレットやメディア端末として再利用する。
- NAS専用OSをインストールし、サーバーのように自宅用のネットワークストレージとして活用する。
上記で紹介した方法で再活用することが可能で、売却資金を得つつ、廃棄物の削減や環境負荷の軽減にもつながります。
まとめ
パソコンの寿命は使い方や環境によって変わりますが、一般的には3年から5年程度がひとつの目安です。
使い続けるうちに性能が低下し、以下のような症状が現れることがあります。
- 動作が遅くなる
- 頻繁にフリーズする
- 内部から異音がする
このような状況に直面した際は、パソコンの修理や買い替えを真剣に検討するタイミングと言えるでしょう。
ただし、すべてのパソコンが同じ耐用年数というわけではありません。
例えば、GEEKOM製品は「認証」「安全性」「デザイン」の3つの分野で複数の認定を受けており、通常の製品よりも高い耐久性と信頼性を誇っています。
より耐久性の高いパソコンを希望する方は、GEEKOMの製品を購入することをご検討ください。
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