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15万円以下のおすすめゲーミングPC:2025年版 完全購入ガイド

「15万円以下で安いゲーミングPCなんて無理」と思われがちですが、2025年の今はそうでもありません。わずか2年前なら倍の予算が必要だった性能が、いまでは手の届く価格で手に入るようになりました。最新タイトルの多くは1080p・高設定で60fps以上をしっかりキープできますし、パーツ選び次第では1440pでの快適プレイも夢ではありません。

特におすすめの価格帯は12万円〜15万円。この範囲なら、適切なパーツを選ぶことで驚くほどのパフォーマンスが期待できます。Tom’s Hardwareの最新GPU階層を見ると、RTX 5060やRX 9060 XT 16GBといったカードが、この価格帯の可能性を大きく広げていることがわかります。実際、TechSpotの詳細なテストによれば、RTX 5060はCounter-Strike 2で370fps以上を記録し、『Cyberpunk 2077』のような重めのゲームでも100fps以上を維持できるとの結果が出ています。

2025年は、予算を抑えたいゲーマーにとってエキサイティングな年となるでしょう。製造プロセスの改善によるコスト削減や、Intel Arc GPUとの競争激化、そして依然として多くのゲーマーが1080pでのプレイを好むという背景が重なり、ここ数年で最高のコストパフォーマンスを実現できる環境が整っています。

本当に重要なのはパフォーマンス

もはや焦点は「15万円以下の安い金額でゲーミングPCを組めるかどうか」ではなく、その予算でどこまでの性能を引き出せるかに移っています。信頼できる複数のテスト結果からも、それが実際のゲーム体験にどう直結するのかが見えてきます。

最近の低価格ゲーミングPCは、1080p・高設定で60fpsを安定して達成できるものが増えてきました。これは快適に遊べるか、イライラするかの分かれ目とも言える基準です。TechSpotの検証では、RTX 5060が『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』で平均128fps、『Marvel’s Spider-Man Remastered』で159fps、さらに『Cyberpunk 2077』や『Warhammer 40K: Space Marine 2』でも100fps前後を記録しました。これらは一部の例ではなく、幅広い高負荷タイトルでも安定したパフォーマンスを示している点が重要です。

一方で、1440p解像度になると事情はもう少し複雑になります。ローエンドGPUでもこの解像度に対応は可能ですが、画質設定の調整が必要になります。Tom’s Hardwareのデータによれば、RTX 5060は1440pウルトラ設定において、ハイエンドのRTX 5090と比べて約31.9%の性能にとどまります。大半のゲームはこの設定でも動きますが、より快適にプレイするためには、ウルトラから高〜中設定に下げるのが望ましいでしょう。

また、この価格帯ではレイトレーシングは現実的ではないのが正直なところ。RTX 5060のように対応自体は可能でも、実用レベルのフレームレートを維持するにはオフにするのが無難です。ただし、例外もあり、DLSS・FSR・XeSSといったアップスケーリング技術を活用すれば、パフォーマンスが大きく底上げされ、一部のタイトルではレイトレーシングも十分に現実的になります。

eスポーツと競技系ゲームでの強み

競技性の高いeスポーツこそ、手頃なゲーミングPCの真価が発揮されます。たとえばRTX 5060は『Counter-Strike 2』で370fps超えという驚異的な数値を記録。これにより、低価格帯のPCでも競技ゲーマーが求める高リフレッシュレートを十分に実現できることが証明されました。1フレームごとに勝敗が分かれるシーンでも、このクラスの性能ならハードウェアが足を引っ張ることはありません。

他の対戦ゲームでも同様で、『Marvel Rivals』や『PUBG』など具体的なベンチマークは限られていますが、eスポーツ向けに最適化されたタイトルは軽快に動作しやすく、モニターのリフレッシュレートを超えるフレーム数を叩き出すこともあります。

必須事項:予算をどこに投じるか

15万円以下の安いゲーミングPCを組む際に最も重要なのは、限られた予算をどこに配分するかという点です。快適なゲーム体験を重視するなら、多くの専門家が口を揃えるのは「予算の40〜50%をGPUに割くのがおすすめ」というアドバイス。つまり、15万円の構成なら6万円〜7.5万円をグラフィックカードに充てるのがおすすめというわけです。

グラフィックカード:パフォーマンスの土台

低価格帯のGPU市場は、まさに激戦区です。Tom’s Hardwareの評価によると、RTX 5060はVRAMこそ8GBと控えめながら、1080p解像度でのFPS性能ではトップクラスのコストパフォーマンスを誇ります。希望小売価格は約44,850円。最新ゲームを手頃に始めたい人にとって、最適な一枚といえるでしょう。

GPUモデル実売価格メーカー希望小売価格1080p平均FPS特徴・強み
RTX 5060約45,000円約44,850円102.7 fps1080pで最も優れたコスパ
Intel Arc B580約39,000円約37,350円80.0 fps12GB VRAM搭載
RX 9060 XT 16GB約55,350円約52,350円117.7 fps大容量16GB VRAM
RTX 4060約55,350円約44,850円83.9 fps安定したドライバと実績

注目株として挙げられるのがIntel Arc B580。価格は37,350円とさらに安価ながら、12GBのVRAMを搭載しており、同価格帯では群を抜いた容量です。Tom’s HardwareのテストではRTX 5060には及ばないものの、大容量メモリのおかげでVRAMを多く消費するゲームでは将来性を期待できます。

RTX 4060 グラフィックス

そしてこのグループの中で頭ひとつ抜けているのがAMD RX 9060 XT 16GB。Tom’s Hardwareの評価では1440pゲーミングで最高のコストパフォーマンスを記録しました。16GBのVRAMにより、将来的にメモリ要求が増しても安心。RTX 5060より価格は高めですが、1440pでのプレイを視野に入れるなら十分に投資価値があります。

関連記事:2025年版グラフィックボードのおすすめ:最強GPU購入ガイド

プロセッサ:性能と予算のバランス

低価格帯のゲーミングPCにおいてCPUを選ぶときは、現状で十分な性能を持つか、そしてGPUに予算を回せるかが大事なポイントです。Intelの最新Core Ultraシリーズや、改良が進むAMD Ryzenシリーズの登場で、選択肢はますます多様になっています。

中でも注目はAMD Ryzen 7 8700F。公式のゲームベンチマークはまだ少ないものの、8コア16スレッドという構成は最新タイトルを快適に動かすのに十分。さらにGPUに回せる予算を確保できるのが魅力です。「F」付きモデルは統合グラフィックス非搭載ですが、いずれにしても外部GPUを使うため問題にはなりません。

一方、Intel Core Ultra 9-285Hは高性能なハイブリッドアーキテクチャを採用し、マルチタスク性能も優秀ですが、価格は高め。ゲーム用途に特化するなら、この予算をGPUに振り分けたほうがコスト効率は高いでしょう。

予算重視のビルドではCPUの性能過多を避け、GPUに投資するのがおすすめ。多くの最新ゲームは1080pや1440pではGPUがボトルネックになるため、ミドルレンジCPU+強力なGPUという組み合わせが、15万円以下でおすすめゲーミングPCを作るうえでの最適解といえます。

IntelのCore Ultraシリーズ

メモリとストレージ:脇役

ゲーム用PCに必要なメモリは、いまや16GBが最低ライン。現在はDDR5が新規ビルドの主流で、かつてのDDR4との差も価格面で縮まりつつあります。これからPCを組むなら、迷わずDDR5を選ぶのがおすすめです。

ストレージは、1TBのNVMe SSDが標準的な選択肢。SSD価格が下がったことで、昔のように小容量SSDとHDDを組み合わせる必要はなくなり、予算を抑えつつもオールフラッシュ構成が可能になりました。PCIe 4.0 SSDは確かに速いですが、コストを重視するならPCIe 3.0 SSDでも十分実用的です。

主な既製品オプションとDIYの検討ポイント

2025年現在、ゲーミングPCを「既製品で買うか」「自分で組むか」どちらを選ぶかはますます難しくなっています。Gamers Nexusの調査によると、既製品のマークアップ(上乗せ価格)は下がっており、たとえばStarforgeのような大手インテグレーターでは、同等パーツの自作と比べておよそ7万円~9万円程度の追加費用で販売されています。この差額には、プロによる組み立て・保証・技術サポートが含まれており、特に初めてPCを組む人におすすめです。

一方、自作に慣れている人にとっては、節約できる額はいまだに大きな魅力です。例えば20万円〜21万円の既製品と同等の性能を、15万円で自作することも十分可能です。ただしその分、情報収集・組み立て・トラブル対応に時間を取られるほか、故障時もシステム全体ではなくパーツごとに保証対応をする必要があります。

最終的な選択は、時間と経験のバランスに左右されます。経験豊富なビルダーならコストを抑えるために自作を選ぶことが多いでしょう。逆に初めて組む人や、技術に詳しいサポートを身近に得られない人にとっては、安心を買う意味でも既製品にプレミアムを払う価値があります。

おすすめ記事:初心者向け自作PCの組み立てガイド|トラブル対策まとめ

保証とサポートをどう考えるか

既製品PCの大きな魅力のひとつは包括的な保証です。通常は1〜3年間、システム全体がカバーされており、困ったときはサポート窓口ひとつに連絡するだけで解決に向かいます。どの部品が壊れたのかを自分で突き止める必要もありません。

一方、自作PCの場合は少し事情が異なります。確かにパーツごとに保証期間は長いものもあり、たとえば電源ユニットなら永久保証が付いていることもありますが、メモリは1〜2年程度しか保証がない場合もあります。さらに、故障時には「どのパーツが原因か」を自分で切り分けなければならないため、混乱することも珍しくありません。

もっとも、近年はDIYユーザー向けのサポート環境も充実しています。YouTubeの解説動画や、RedditのPCビルダーコミュニティは、夜中の2時でも不思議なくらい親切にトラブルの原因を教えてくれることがあります。とはいえ、仕事が忙しく週60時間働くような人にとっては、既製品PCに付帯するプレミアムサポートが心強い味方になるでしょう。

将来を見据えた賢い戦略

限られた予算で「将来のすべて」に備えるのは難しいものです。ですが、先を見据えた準備をしておくことは十分可能です。

まず重要なのがマザーボード選び。思っている以上に後々の自由度を左右します。PCIeスロットやRAMスロットの数が多いモデルを選んでおけば、将来メモリやキャプチャカードを追加したいときに必ず役立ちます。新しいシステムを買い替えるより、最初に5千円ほど余分に払って良いマザーボードを選ぶ方をおすすめします。

マザーボード選び

次に電源ユニット。性能や安定性が品質に直結します。良質な650Wクラスなら十分余裕があり、将来的に消費電力の大きいGPUを導入しても安心です。今はRTX 5060(115W)で足りますが、2年後にRTX 6070を狙うとしたらどうでしょう? 高品質の電源は寿命も長く、長期的な投資先として価値があります。

最後にケース。一度買えば長く使うものだからこそ、将来の拡張性を考えて選びたいところです。特に長めのGPUが収まるかどうかは要チェック。せっかく安くグラフィックカードを手に入れても、「ケースに入らない!」となったら目も当てられません。

注目すべきテクノロジートレンド

現時点でレイトレーシングは、まだコストのかかる“未来の技術”といった印象です。RTX 5060でも動作はしますが、30fps前後では実用的とは言えません。あと1〜2世代先のGPUで、本格的に楽しめるようになると考えるのが妥当でしょう。

一方で、DirectStorageはすでに実用レベルに達しています。SSDから直接アセットを読み込むことでロード時間が短縮され、RAMの使用量削減にもつながる可能性があります。幸いNVMeドライブは価格が下がっており、導入のハードルも低くなりました。

ゲームのグラフィックスは進化を続けていますが、そのペースはかつてほど急ではありません。5年前のように「昨日まで現役のPCが、突然時代遅れになる」といった事態は減っており、安価なPCでも長く現役で使える環境が整いつつあります。

パフォーマンス最適化と設定の工夫

安価なPCをできる限り活用したいなら、まずは本当に重要な設定から見直すことが大切です。

VRAMが十分に搭載されていれば、テクスチャ品質を高めてもパフォーマンスが大きく低下することはほとんどありません。むしろ注意すべきは影や描画距離といった要素で、これらはフレームレートに直結します。例えば影の設定を「超」から「高」に下げるだけで、FPSが目に見えて改善するのがわかるでしょう。

また、1080p環境ではアンチエイリアシングの処理が特に重くなりがちです。従来のMSAA方式はフレームレートを押し下げますが、TAA方式であればコストを抑えつつ十分な品質を確保できます。

さらに、DLSSやFSR、XeSSといったアップスケーリング技術が本領を発揮するのもまさにこうした場面です。これらは単なるバズワードではなく、実際に45fpsしか出なかったゲームを65fpsに引き上げるほどの効果を持つ場合があります。安価なビルドだからこそ、積極的に活用したい機能です。

ゲーム固有の最適化

最適化のポイントはゲームごとに異なり、それぞれのエンジンが独自の動作を持っています。たとえばUnreal Engineを採用したゲームでは、パーティクルや植生(フォリッジ)の密度を下げることが効果的ですし、id Techエンジンを使ったゲームでは、シャドウやライティングの設定を見直す方が大きな改善につながる場合があります。

また、多くの競技ゲーマーは、ハードウェアが高設定に対応できるとしても、あえて低設定を選ぶ傾向があります。画面上の視覚的なノイズが減ることでターゲットをより鮮明に捉えやすくなり、反応速度を高められるからです。さらに低設定ではフレームレートが最大化されるため、安価なハードウェアとの相性も良いと言えるでしょう。

一方、シングルプレイヤーゲームでは多少フレームレートが下がっても体感に大きな影響は少なく、その分、画質を優先した細かな調整が可能です。結局のところ、パフォーマンスと画質のどちらを重視するかはプレイするゲームの種類によって変わり、それを見極めることが幅広いタイトルを快適に楽しむための鍵となります。

予算を無駄にしてしまう典型的な落とし穴

よくある失敗例として、CPUに6万円もかけてGPUに3万円しか割かないといった極端な構成があります。実際にそういうビルドを目にしたことがありますが、結果は悲惨です。せっかく高価なCPUを積んでもGPUが非力ではゲームはまともに動きません。

だからこそ、「予算の40〜50%をGPUに割り当てる」というルールが存在します。15万円のPCなら、GPUに6万円~7.5万円を投入するのがベターであり、その他のパーツはすべてそのGPUを支えるために配置すべきです。

もうひとつの注意点は電源ユニットです。怪しい450W電源を6千円安く買って済ませた結果、後にGPUをアップグレードできなくなり、節約どころか2倍の損をするケースもあります。さらに悪い場合には、システムそのものを壊してしまう危険すらあります。

また、冷却対策を軽視することも見過ごせません。高価なクーラーを買う必要はありませんが、2千円のケースファンをケチったばかりに熱暴走を起こし、せっかくのCPUがサーマルスロットルで性能を発揮できなくなる――そんな例もあります。ベンチマーク上では高速と謳われたCPUが、実際に触ってみると「なぜか遅い」と感じるのは、この冷却不足が原因であることも少なくありません。

ストレージとメモリの見落としがちなミス

2025年の今、SSDの価格を考えると速度を犠牲にコストを落とす理由はほとんどありません。わずか3千円〜4千円を節約するためにNVMe SSDではなくSATA SSDを選んだとしても、実際のコスト削減効果は小さく、むしろ最近のゲームでは動作が著しく遅くなります。今後はDirectStorage対応タイトルが増え、より高速なNVMeストレージが前提になっていくため、ここでコスト削減することは得策ではありません。

また、メモリの構成ミスもパフォーマンスを大きく損ないます。たとえば16GBを1枚で購入するより、8GBを2枚に分けてデュアルチャネルで運用する方が性能は高くなります。デュアルチャネルを活かさないと、CPUとGPUの両方がメモリ不足で足を引っ張られ、結果として全体の動作が遅くなるのです。コスト差はわずかでも、体感できるほどの違いにつながります。

さらに、最初にパーツを選ぶ際に将来の拡張性を考慮しないことも大きな失敗のもとです。RAMスロットが2つしかないマザーボードや、大型GPUが収まらないケースを選んでしまうと、いざアップグレードしたいときにパーツ交換では済まず、PC全体を作り直す羽目になります。最初に3千円〜6千円ほど余分に支払って拡張性の高い選択をしておけば、将来的に数万円単位の出費を回避できる可能性があるのです。

戦略的購入とタイミング

PCパーツ市場には一定のサイクルがあり、予算が限られていても、この流れを理解すればより賢く買い物ができます。タイミングを見極めることで、無駄な出費を避けながらお金を最大限に活用できるのです。

新製品が登場すると、新品市場と中古市場の両方でチャンスが生まれます。たとえばNVIDIAやAMDが新世代GPUをリリースすると、前世代カードの価格は大きく下落します。現在のRTX 4060の値下がりも、店舗がRTX 5000シリーズの在庫スペースを確保するために旧モデルを処分している流れを反映したものです。

GEEKOMのおすすめゲーミングPC

大ヒット!高性能ゲーミングミニPCGEEKOM Megamini G1

  • 第13世代インテルCore i9-13900HK
  • 独立型グラフィックスNVIDIA GeForce RTX 4060
  • 6L以下!驚異のミニサイズ
  • 世界初!水冷式ミニPC
  • 15ポートの比類なき接続性:OCulink、Type-Cなど
  • 32GBのDDR5デュアルチャネルメモリ
  • 2TBのNVMe PCIe 4.0高速SSD(デュアルM.2対応

また、季節ごとのセールを狙うのもおすすめ。ブラックフライデーや新学期セール、ホリデー後のクリアランスセールなどでは、フルビルドだけでなくゲーム関連アクセサリーも大幅割引になることがあります。ただし、人気商品はすぐに売り切れてしまうため、忍耐強く計画を立てて臨むことが重要です。

さらに、低予算ビルダーにとっては中古市場も魅力的な選択肢になっています。特にGPUはその傾向が顕著で、仮想通貨マイニングに使われたカードが大量に出回り、評判はまちまちですが非常に安く入手できるケースがあります。ただし、中古パーツは性能や寿命にばらつきがあるため、その仕組みや状態を見極められる知識が必要になります。

市場タイミング戦略

特におすすめなのが、世代末期の在庫一掃セールです。製品ラインの生産終了に伴って、旧世代モデルが大幅に値引きされるケースは少なくありません。こうしたセールは通常、新世代パーツが発売されてから3〜6か月後に行われるため、低予算ビルダーにとっては最高の購入タイミングとなるでしょう。

現実世界でのゲームパフォーマンスに期待できること

安価なゲーミングPCで実際にどこまでできるのかを理解しておくと、現実的な目標を立てやすくなり、結果的にゲーム体験を最大限に楽しめます。ここでは信頼できるテストデータに基づき、15万円クラスのゲーミングPCから期待できるパフォーマンスを紹介します。

競技・eスポーツでの実力

eスポーツタイトルは、低予算PCの性能を測る上で最適な指標です。TechSpotのテストでは、RTX 5060が『Counter-Strike 2』で370fps以上を記録しました。これは一般的なモニターのリフレッシュレートを大きく超える数値であり、このレベルのパフォーマンスがあれば、競技志向のゲーマーもハードウェアの制約に悩まされることはありません。

ゲームタイトル想定FPS快適度
Counter-Strike 2300以上非常に快適
Marvel Rivals150以上非常に快適
PUBG Battlegrounds120以上快適
Valorant400以上非常に快適
League of Legends300以上非常に快適

これらの結果は、1080p解像度かつ視認性を優先した競技向け設定で得られたものです。eスポーツ系ゲームは比較的軽量であるため、ローエンド寄りのPCでも十分に高リフレッシュレートモニターを活かせます。つまり、安価なPCであっても競技ゲーマーが求めるスムーズで快適なゲームプレイをしっかり実現できるのです。

AAAゲームの現実チェック

近年のAAAタイトルは要求スペックが高くなっていますが、設定を工夫すれば低予算PCでも十分に楽しめることが分かっています。TechSpotによる詳細なテスト結果からも、その実力が明らかになっています。

たとえば『Cyberpunk 2077』は現行タイトルの中でも特に重い部類ですが、RTX 5060なら1080p・フル設定でも100fpsを維持できます。低価格帯のPCでも、負荷の高い最新ゲームを快適に遊べます。ただし、より高いフレームレートを安定して狙うなら、設定を「ウルトラ」から「高」に落とす必要があるかもしれません。

一方で『God of War Ragnarok』は最適化に優れており、安価なハードでもスムーズに動作します。RTX 5060で128fpsを記録しており、低予算のゲーミングPCでも画質を落とす必要はありません。

さらに、メモリ消費が大きい『Hogwarts Legacy』でも、RTX 5060の高速GDDR7メモリが威力を発揮し、1080pで101fpsを達成しました。これは、最新のローコストGPUが、旧世代のハードでは苦戦した大規模メモリ要求のゲームにも十分対応できることを示しています。

1440pゲームに関する考慮事項

予算重視のPCでも1440pでゲームを楽しむことは可能ですが、タイトルの選び方や設定調整には注意が必要です。Tom’s Hardwareのデータによれば、RTX 5060は多くのゲームで1440pにおいても十分なフレームレートを発揮できます。ただし、メモリ消費が大きいタイトルでは8GBというVRAMの制約がネックになりやすいのが現実です。

実際に『Stalker 2』や『The Last of Us Part I』のような重いゲームではVRAMが不足し、動作が著しく低下するケースがあります。それでも、設定を適切に調整すれば、多くのタイトルは1440pでも問題なく動作するでしょう。

もし1440pで安定したプレイを重視するのであれば、多少コストは上がりますがRX 9060 XT 16GBの方がより安心できる選択肢です。16GBのVRAMを備えているため、負荷の高いゲームでも余裕をもって対応でき、今後さらに増えていくメモリ要求にも十分応えられる拡張性を備えています。

ゲーミング向けおすすめミニPC

ユースケース別の価値ある選択

15万円という同じ予算でも、ゲーマーの目的や好みによっておすすめゲーミングPCの構成は変わってきます。万能な一台を追い求めるよりも、自分のプレイスタイルに合わせて優先順位の高いパーツに投資する方が賢明です。

競技志向のeスポーツビルド

eスポーツ向けの構成では、美しいグラフィックよりもフレームレートを確保するのがおすすめ。実際にRTX 5060は『Counter-Strike』で370fps以上を叩き出し、長く憧れていた240Hzモニターをしっかり駆動できます。

また、高速ストレージも見逃せません。マップの読み込み時間が短縮されればラウンドの進行にも影響し、勝敗を左右する場面すらあります。3千円ほど追加してNVMe SSDを選ぶのは十分価値のある投資です。

さらに、メモリの速度にも注目すべきです。対戦ゲームでは高速メモリが安定したレスポンスを支え、体感できるほどのパフォーマンス差を生むことがあります。eスポーツでの競争力を求めるなら、この部分への投資も欠かせません。

AAAゲーム愛好家向けビルド

シングルプレイヤーのAAAタイトルに特化するなら、重視すべきはフレームレートの最大化よりもビジュアル品質と没入感です。そのため、同じ15万円の予算内でも、パーツの優先順位はeスポーツ向けとは大きく異なります。

特に重要なのがVRAM容量の大きいGPUです。たとえばRX 9060 XT 16GBは価格こそやや高めですが、メモリを大量に消費する最新タイトルでも安定した動作を実現し、将来的なゲームへの備えとしても優れた選択肢となります。

また、AAAタイトルでは高フレームレートより映像表現の美しさが体験を左右します。そのため、モニターの選択も変わってきます。1080pの高リフレッシュレートディスプレイよりも、1440p解像度のIPSモニターの方が没入感のある映像を楽しめるケースが多いでしょう。

バランスのとれたジェネラリスト向けビルド

予算を重視するゲーマーの多くは、特定のジャンルに偏らず、幅広いゲームを快適に楽しめるシステムを求めます。この場合、どこかひとつを極端に最適化するのではなく、全体的にバランスの取れたパーツ選びが鍵となります。

その点でその点でRTX 5060はおすすめの選択肢といえます。eスポーツの対戦ゲームからAAAタイトルまで幅広く対応でき、限界が見えるのは最も重い状況に限られます。ほとんどのゲーミングスタイルにおいて、コストとパフォーマンスのバランスを取った堅実なGPUといえるでしょう。

バランス型のビルドを目指すなら、特定の要素を突き詰めるのではなく、全体的に質の高いコンポーネントを揃えることが重要です。このアプローチなら、将来的にゲームの嗜好が変わっても柔軟に対応でき、長期的な満足度につながります。

今後の展望:低予算ゲーミングの未来

2025年、安価なゲーミング環境は大きく様変わりしました。もはや「なんとか動かせる」というレベルではなく、低予算でも本格的なパフォーマンスを得られる時代になったのです。

その背景のひとつが、IntelのGPU市場参入です。4万円を切る価格で12GB VRAMを搭載したArc B580の登場は、NVIDIAやAMDとの競争を激化させました。この競争によってユーザーが恩恵を受けられるのは間違いありません。

さらに、メモリやストレージの価格も安定しました。かつてはRAMの価格が一夜にして倍増するようなこともありましたが、今ではDDR5やNVMe SSDも手頃な価格で手に入ります。

以前のように「新作が出るたびにPCが時代遅れになる」という状況はなくなり、たとえ安いPCであっても長く現役で使えます。実際に、RTX 5060は18か月どころか3年以上十分戦えると予測する声もあります。

また、DLSS・FSR・XeSSといったアップスケーリング技術も大きな変化をもたらしました。画質の劣化をほとんど感じさせずに速度を20〜40%引き上げることができ、低価格GPUでも驚くほど快適なプレイを可能にしています。

それと同時に、引き続き中古市場も魅力的な選択肢です。とりわけマイニング用途で使われたGPUは大量に出回っており、知識があれば非常にお得に安く入手できるケースもあります。ただし、品質や寿命の見極めには注意が必要です。

一方で、クラウドゲーミングサービスも低予算ゲーマーにとって有力な選択肢となりつつあります。高速で安定したインターネット回線が前提ですが、特にシングルプレイや軽めのゲームなら、ハードを買い替えるよりも手軽に楽しめると感じるユーザーも増えています。ただし、競技ゲームでは遅延が問題になる場合もあるため、用途による見極めが必要です。

総じて、低予算のゲーミング環境はこれまでになく充実してきました。今後もハードウェア競争や新技術の進歩、中古市場の動向が相まって、「安くても快適に遊べる」時代がさらに続いていくことは間違いありません。

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GEEKOM JAPAN

ミニPC世界シェアのTop 3にランクインしているGEEKOMの公式ブログアカウントです。ミニPCの研究開発、生産、販売に特化しており、台湾に研究開発本部を構え、世界各国に支社を展開しています。公式ブログでは、Geekom新製品の情報や活用方法、お役立ちのテクニックなどを配信しています。

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