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AI TOPSガイド:あなたに最適なAI PCの選び方

正直なところ、日常のちょっとした作業から仕事のサポートまで、AIアシスタントや生成AIはすでに当たり前の存在になりつつあります。一方で、その進化のスピードについていけていないPCも少なくありません。そろそろ「AI PC」への乗り換えを考えるタイミングかもしれません。では、AI PCを名乗るための条件とは何でしょうか。

従来のハードウェアスペックに加えて、近年では「TOPS値」が新しいAI PCを選ぶ際の重要な指標として定着しつつあります。AIチップがどの程度の処理能力を持つのかを、ある程度わかりやすく示してくれるため、機種選びの手間を大きく減らせる指標です。このガイドでは、AI TOPSとは何か、その仕組み、用途ごとにどの程度のTOPSが必要なのか、そして購入を検討すべきAI PCについて解説します。

AI TOPSとは何か?

AI TOPSという言葉を聞いたことがあっても、意味まではよくわからないという方も多いかもしれません。ここで一度整理しておきましょう。

「TOPS」とは“Tera Operations Per Second”の略で、「1秒間に何兆回の演算を行えるか」を表す指標です。ここで重要なのは、「AI TOPS」という言葉が、特にAI処理を前提としたチップを指している点です。つまり、AIを活用するコンピュータチップの性能を示す際に使われます。この性能を支えるハードウェアとしては、主にNPU・CPU・そして一部ではGPUが挙げられます。

AI TOPSは特にNPU性能を測る指標として広く利用されるようになりました。その理由はシンプルで、プロセッサーの種類やアーキテクチャが違っていても、AI TOPS値を見ればある程度の性能比較ができるからです。その一方で、あくまで「演算量」の指標であり、「処理の品質」までは反映されないという限界もあります。

まとめると、AI TOPSはAIチップの性能をざっくり比較するための一般化された指標です。AI TOPS値が高いほど、高速なAI処理が可能になります。

AI TOPSの性能レベルを理解する

AIチップの性能は大きく「エントリー」「ミドルレンジ」「ハイエンド」の3つのクラスに分けて考えることができます。ここでは、それぞれのクラスにどの程度のAI TOPS値が含まれるのか、そしてどんな用途に向いているのかを詳しく見ていきます。

TOPS値の異なるデバイスの比較

エントリークラスのAIチップは、概ね8〜15 TOPSのAI性能を持つモデルを指します。やや旧世代のチップや、価格を抑えた入門機向けモデルがここに含まれます。AIチップをプロ用途や高度なクリエイティブ用途に使わないのであれば、エントリークラスでも十分でしょう。

その一段上にあたるミドルレンジは、15〜40 TOPSの演算性能を持つチップです。このカテゴリには、過去2年間のフラッグシップモデルが今は「準ハイエンド」として位置づけられているケースもあります。ミドルレンジのAIチップは、ある程度負荷の高いAI処理にも対応できますが、最新世代の最上位モデルとはすでに差が開きつつあります。そして40 TOPS以上となると、いわゆるハイエンドクラスです。高度なAIタスクに対応できるだけでなく、データセンタークラスのワークロード、たとえば大規模言語モデル(LLM)の最適化などにも使われるレベルの性能です。

おおまかなクラス分けと用途は次の通りです。

クラスと主な用途
性能クラスの簡単な概要
エントリーレベル
8〜15 TOPS

日常的なAIアシスタントや基礎的な画像編集など、軽めのAIタスク向け

ミドルレンジ
15〜40 TOPS

AIエフェクト付きの動画編集や高度なオンライン会議機能など、生産性向上向け

ハイエンド
40 TOPS以上

生成AI、ローカルLLMの実行、専門的なAIワークロードなどプロ用途向け

AI TOPS別の利用シナリオ

ここからは、AI TOPS値が実際の用途にどのように影響するのかを、クラスごとの代表的なユーザー像や具体的なモデルとあわせて見ていきます。

日常利用(8〜15 TOPS)

8〜15 TOPSのAIチップを搭載したデバイスは、いわゆるエントリークラスに分類されます。

このクラスに属する代表的なチップとしては、AppleのM1 MaxやM1 Pro(いずれも2021年に登場し、約11 TOPS)があります。また、同じく約11 TOPSのAI性能を持つIntel Core Ultra 9-185Hを搭載したGEEKOM GT1 Megaも、このエントリークラスに位置づけられます。8〜15 TOPSクラスのAI PCは、バーチャルアシスタントや基本的な写真編集といった日常的なAIタスクには十分な性能を発揮します。

生産性向上(15〜40 TOPS)

GEEKOM AI PCで写真を編集

15〜40 TOPSの領域に入ると、いよいよミドルレンジクラスです。ここには、かつて最上位だったモデルが2〜3年の時間を経て「手の届きやすい高性能チップ」として再ポジショニングされているケースも含まれます。

ミドルレンジの代表例として挙げられるのが、AMD Ryzen 9 8945HSです。16 TOPSのAI性能を備え、GEEKOM A8GEEKOM A8 Maxなどに搭載されています。ミドルレンジのAIチップは、AIエフェクトを活用した動画編集や、高度なAI機能を備えたビデオ会議など、「一段上の生産性」を求める用途に向いています。

プロ用途(40 TOPS以上)

プロフェッショナル向けのワークロードをこなすには、40 TOPSの壁を大きく超えるAI性能が必要になります。幸い、近年はこのクラスのチップも着実に増えています。2025年時点では、40 TOPS以上のAI性能を持つチップを搭載したAI PCも珍しくはありません。

このハイエンドクラスを代表する例が、AMD Ryzen AI Maxシリーズです。なかでも4つのモデルは50 TOPSのAI性能を実現しており、生成コンテンツの作成やローカル環境での学習モデル実行といった高度なタスクもスムーズにこなせます。

おすすめ記事:AI × 超性能: AMD Ryzen AI Max+ 395がもたらす革命

AI PC:新しいPCのカタチ

ここまで見てきたとおり、エントリーやミドルレンジのAIチップは主にスマートフォンに、多くのハイエンドAIチップはAI PCに搭載される傾向があります。このことから、「AI PCには高いTOPS性能が不可欠」とも言えますが、それだけでは不十分です。

本物のAIパソコンを定義する要素:NPU、メモリ、ストレージ

AIパソコンを選ぶときには、従来型PCと、次世代の賢いPCとの違いを理解しておく必要があります。本格的なAIコンピューターを名乗るうえで最も重要なのが、NPU(Neural Processing Unit)やAIアクセラレータといった専用ハードウェアです。これはCPUやGPUの負荷を肩代わりし、ニューラルネットワークの実行を担当します。言い換えれば、AIタスクに求められる超高い演算性能を支える中核パーツです。

さらに、ローカルAIモデルの処理速度を確保するうえで、メモリ(RAM)の重要性は年々高まっています。加えて、高速ストレージソリューションや高性能なCPU・GPUも、優れたAI PCには欠かせません。こうしたAI最適化ハードウェアのスタックが、適切なソフトウェアソリューションと組み合わさることで、ローカルAIモデルを効率よく動かせるようになります。

ミニPCは理想的なAIパソコン:コンパクトでも高性能

最近のPC業界では、AI PCというトレンドだけでなく、柔軟な働き方という別の流れも同時に進んでいます。フレックス制度やリモートワーク、在宅勤務の普及によって、据え置きの大型デスクトップだけでは不便という状況が明らかになりました。そこで台頭してきたのが、日々進化しているミニPC。

ミニPCとデスクトップPCの比較

これまでミニPCは、安価だが非力なデスクトップ代替という位置づけでした。しかしここ数年で大きく進化し、今では従来のデスクトップPCに匹敵する性能を持つモデルも多数登場しています。いまのミニPCは、よりコンパクトになっただけでなく、性能面でも大きく向上しています。なかには40 TOPSを大きく超えるAI性能を持つAI PCも登場しており、「小さくて賢いPC」というコンセプトが現実のものになりつつあります。

GEEKOMミニPCはAIパワーハウス:性能レンジと選び方

AI対応ミニPCを探しているなら、GEEKOMは見逃せません。台湾発のPCメーカーであるGEEKOMは、コンパクトかつ高性能なミニPCを幅広く展開しており、近年はAIチップ市場にも本格参入しています。ここでは、チェックしておきたいGEEKOMのAI対応モデルをご紹介します。

GEEKOM AIミニPCとそのTOPS性能

GEEKOMのラインアップには、各クラスに対応したAIモデルが用意されています。エントリークラスの例としては、Intel® Core™ Ultra 9-185Hを搭載し、11 TOPSのAI性能を持つGEEKOM GT1 Megaがあります。

一段上の性能を求めるなら、AMD R9-8945HSまたはR7-8745HSを搭載し、16 TOPSのAI性能を持つGEEKOM A8が候補になります。ミドルレンジ下位に位置しつつ、クリエイティブ用途にも対応できるパワーを備えています。そして現時点でのGEEKOM AIフラッグシップがGEEKOM A9 Maxです。AMD Ryzen™ AI 9 HX 370をベースに、なんと50 TOPSものAI性能を実現しています。このミニPCは非常に高いパフォーマンスを持ちながら、Ryzen AI 9 HX 370搭載ミニPCの中でも優れたコストパフォーマンスを誇るモデルです。

GEEKOM AI PC A9 MAX ミニPC

  • ミニPCのコストパフォーマンス王者
  • AMD Ryzen™ AI 9 HX 370 – AMD最新Zen 5アーキテクチャ採用​
  • AMD Radeon™ 890M – スムーズなゲーム & 3Dレンダリング​
  • AI性能を再定義 – 最大80TOPSのAI処理能力​
  • デュアルチャネルDDR5 – 最大128GB​
  • M.2 SSDスロット×2、最大8TB – 内蔵: M.2 2280 PCIe 4.0(最大4TB)、空き: M.2 2230 PCIe 4.0(最大4TB)​​
  • デュアル2.5G RJ45 LAN | Wi-Fi 7 | Bluetooth 5.4
  • HDMI 2.1×2 | USB4.0×2 | USB3.2×5
  • 4画面同時出力(最大8K解像度)対応

用途別:最適なGEEKOMミニAI PCの選び方

最80 TOPSのAi処理能力を発揮するGEEKOMミニAI PC

ニーズに応じて、最適なGEEKOM AIモデルは変わってきます。自宅でAIアシスタントや簡単な写真編集を中心に使うホームユーザーなら、GEEKOM GT1 Megaで十分満足できるはずです。

AIを活用した画像・動画編集など「クリエイティブワーク」に比重を置くなら、GEEKOM A8がおすすめ。そして、企業としてAI活用を本格化させたい場合や、ローカル上で複雑な生成タスクや大規模言語モデル(LLM)の実行まで視野に入れるなら、GEEKOM A9 Maxのようなフラッグシップモデルを選ぶのが合理的です。

各モデルごとの主なパフォーマンス仕様を整理すると、以下のようになります。

ミニPCにおけるTOPS進化の行方

AI PCというカテゴリはまだ新しく、ユーザー側の購入意欲には慎重さも見られますが、市場全体は急速に拡大しています。Gartnerの予測によると、今年末までにAI対応PCはPC市場全体の約31%を占める見込みとされています。それに伴い、AI PC自体の性能もどんどん向上しており、40 TOPS以上がパワフルなAI PCの新たな基準になりつつあります。比較のために言えば、GEEKOMの現行フラッグシップであるGEEKOM A9 Maxは、50 TOPSという数値でこの基準をしっかり上回っています。

一方、AI PCの普及はユーザー層にも変化をもたらしています。これまでは企業が中心だったAI導入が、いまではホームユーザーやクリエイティブ職の個人にも広がってきました。業界として歓迎すべき流れである一方、冷却や消費電力といった新たな課題も生まれています。

高いAI性能を持つPCは、それだけ発熱と消費電力も大きくなります。冷却はミニPCにとって以前からの課題でしたが、今後さらに重要性が増していくでしょう。GEEKOMでは、そうした未来を見据えた取り組みも進めています。まもなく登場予定のGEEKOM A9 Megaは、50 TOPS超のAI性能に加え、IceBlast 5.0冷却システムを採用。高負荷な運用時でも安定した冷却を実現する次世代AI PCとして開発が進められています。新モデルはまだ市場には出ていませんが、このパワフルなAI PCの正式な発売情報は今後の続報をお待ちください。

・AMD Ryzen™ AI Max+ 395(16コア/32スレッド)
・Radeon™ 8060S グラフィックス
・AI性能 126 TOPS
・USB4×2/HDMI 2.1×2/2.5 GbE LAN×2
・最大128 GBのLPDDR5X 8000 MHz
・デュアルM.2 PCIe 4.0 SSD(最大8 TB)
・IceBlast 5.0冷却システム
・指紋認証ボタン
・Windows 11 Pro+Linux対応

まとめ:自分に合ったTOPSクラスを選ぶ

AI PCを評価するうえで、TOPS値は唯一・完璧な指標ではありません。ただし難しい仕様を全部理解するのは大変なものの、AI対応PCを選びたいという方にとって、分かりやすい物差しであることは確かです。
ざっくり整理すると、以下の通りです。

そのうえで、パワフルかつコンパクトな1台を求めるなら、GEEKOMのミニPCを検討する価値があります。いまやミニPCは、単なる安価なデスクトップ代替ではなく、AIニーズにも余裕を持って応えられる存在になりました。

自分の使い方と必要なTOPSクラスを把握したうえで、最適なミニPCを選ぶことが、AI時代のPC選びを成功させる近道です。

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GEEKOM JAPAN

ミニPC世界シェアのTop 3にランクインしているGEEKOMの公式ブログアカウントです。ミニPCの研究開発、生産、販売に特化しており、台湾に研究開発本部を構え、世界各国に支社を展開しています。公式ブログでは、Geekom新製品の情報や活用方法、お役立ちのテクニックなどを配信しています。

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