
2025年現在、最新世代のCPUやグラフィックボードが続々と登場して、選択肢がこれまでにないほど豊富で複雑な状況になってます。しかも情報があふれまくってる中で、初心者が本当に必要な知識を見つけるのって、正直かなりハードルが高いんですよね。
本記事では、PCパーツの基本から最新の選び方のコツまで、自作PC初心者が知っておくべき情報を分かりやすくまとめました。コスパ重視の構成からプロ用途まで、具体的な推奨パーツも含めてしっかり解説しています。
目次
PCパーツまとめと基本知識
自作pcを始める前に、まずは必要なパーツとその役割をちゃんと理解しておくことが重要です。PCって複数のパーツが連携して動作するものなので、各パーツの特性を把握しておけば最適な組み合わせを選択できるようになります。
PCパーツまとめ一覧表
パーツ名 | 役割 | 重要度 | 選び方のポイント |
---|---|---|---|
CPU | コンピューターの頭脳として処理を実行 | ★★★ | 用途に応じてコア数と動作周波数を重視 |
マザーボード | 全パーツを接続する基板 | ★★★ | CPUソケットとの互換性が最重要 |
メモリ(RAM) | データの一時保管場所 | ★★★ | 容量は32GB、DDR4-3200またはDDR5-6000が推奨 |
ストレージ | データを永続的に保存 | ★★★ | SSDは必須、PCIe 4.0/3.0(2500MB/s以上)対応がおすすめ |
グラフィックボード | 映像出力と3D処理を担当 | ★★☆ | ゲーミング用途なら必須、作業用は内蔵GPUでも可 |
電源ユニット | 各パーツに安定した電力を供給 | ★★★ | 80PLUS認証で余裕のある容量を選択 |
PCケース | パーツを収納し保護 | ★★☆ | サイズとエアフローを重視 |
CPUクーラー | CPUの熱を放散 | ★★☆ | CPUの性能に合わせて冷却能力を選択 |
CPU:コンピューターの頭脳として処理を実行するパーツです。自作pc初心者にとって最も迷いやすいpcパーツの一つで、性能は主にコア数と動作周波数、そして世代で決まってきます。AMD RyzenとIntel Coreが主流で、どちらも優秀なんですが、選択時はメモリ規格(DDR4/DDR5)とマザーボードとの互換性確認が必須になります。ハイエンドモデルは高額で一般用途では明らかにオーバースペックな場合が多いため、用途と予算のバランスを重視しましょう。
マザーボード:全パーツを接続する基板で、PCの拡張性や機能を決定します。CPUソケットとの互換性が最重要で、チップセットによって対応する機能が変わってきます。WiFi、Bluetooth、USB端子の種類と数、拡張スロット数などを用途に応じて選択してください。LED警告システム搭載モデルなら、トラブル時の原因特定がめちゃくちゃ楽になります。

メモリ:データの一時保管場所として、CPUが高速にアクセスできる作業領域を提供するpcパーツです。容量不足はシステム全体のパフォーマンス低下を招くため、現在は32GBが推奨されています。DDR4とDDR5があり、CPUとマザーボードが対応する規格を選ぶ必要があります。複雑な設定は不要で、基本的な容量と規格が合っていれば十分です。
ストレージ:データを永続的に保存するパーツです。OSインストール用の起動ドライブには、DRAM搭載の高品質NVMe SSD(5年保証)を選んで、ゲーム用には標準的なSSDで十分対応できます。大容量データの保存にはHDDも依然として有効で、容量単価の安さから2025年現在も根強い需要があります。
グラフィックボード:映像出力と3D処理を担当し、ゲーム性能に最も大きく影響するpcパーツです。CPUに内蔵されたGPUもありますが、本格的なゲームや3D作業には独立したグラフィックボードが必要になってきます。消費電力がかなり大きく、選択によって必要な電源容量も変わるため、予算配分を慎重に検討してください。
電源ユニット:各パーツに安定した電力を供給する重要なパーツです。容量不足は動作不安定を招き、品質の低い製品は他のパーツにダメージを与える可能性があります。自作pcの電源選びでは、80PLUS認証モデルで総消費電力の1.5倍程度の容量を確保することをおすすめします。また、ケーブル着脱式の場合は、必ず付属のケーブルのみを使用してください。他メーカーのケーブルを使うとパーツが破損する危険があります。
PCケース:パーツを収納し保護する筐体です。サイズによって搭載できるパーツが制限され、エアフローの設計が内部温度に影響してきます。組み立てやすさと設置場所を考慮すると、ミドルタワーが自作pc初心者には最適です。
CPUクーラー:CPUの熱を放散し、安定動作を維持するパーツです。空冷と水冷の選択肢がありますが、空冷の方がメンテナンスが簡単で価格も安価です。CPUの性能に応じた冷却能力が必要ですが、現在の主流CPUなら空冷クーラーで十分対応できます。
自作PCにおすすめの構成
用途別に最適化されたPC構成をご紹介します。各段階で複数の選択肢を提示しているので、予算と用途に応じてベストな組み合わせを選択できます。
コスパ重視の構成(自宅用・テレワーク向け)
💠推奨構成(予算目安:20-25万円)
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 7600X | 次世代規格で長期使用に適している |
Intel Core i5-12400F | 価格重視、DDR4/DDR5選択に注意 | |
AMD Ryzen 7 5700X3D | AM4、ゲーム性能重視、DDR4対応 | |
マザーボード | B650 / B660 / B550 | CPU選択に応じた適切なチップセット |
メモリ | DDR5-5600 32GB / DDR4-3200 32GB | CPU対応規格に合わせて選択 |
ストレージ | DRAM搭載NVMe SSD 500GB (5年保証) | 日常用途に十分な性能 |
グラフィック | AMD Radeon RX 7600 XT | 性能と価格のバランスが良好 |
GeForce RTX 4060 | DLSS対応、省電力 | |
GeForce RTX 3060 12GB | 大容量VRAM、将来性 | |
電源 | 80PLUS Bronze 650W | 必要な電力を安定供給 |
ケース | ミドルタワーケース | 初心者でも作業しやすいサイズ |
👉メモリについて: 16GBでも十分なんですが、複数のアプリを同時に使う現代の利用環境では32GBがおすすめです。Chromeでタブを大量に開いたり、Zoomをしながら作業する場面が多い方は、メモリ不足によるストレスを完全に避けられます。DDR5は価格が高めですが、DDR4でも実用上はまったく問題ありません。
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入門向けゲーミング構成(カジュアルゲーム対応)
💠推奨構成(予算目安:25-35万円)
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 9600X | 最新Zen 5、優秀な効率性 |
Intel Core i5-13500 | 高マルチスレッド性能、DDR4/DDR5選択に注意 | |
AMD Ryzen 7 7700X | 8コア16スレッド、バランス重視 | |
マザーボード | B650 / B760 / B650E | 安定性と拡張性のバランス |
メモリ | DDR5-6000 32GB | ゲーミング最適速度 |
ストレージ | DRAM搭載NVMe SSD 1TB (5年保証) | ゲーム読み込みに十分 |
グラフィック | AMD Radeon RX 7800 XT | 1440p・高画質で優秀な性能 |
GeForce RTX 4070 Super | DLSS対応、レイトレーシング重視 | |
AMD Radeon RX 7700 XT | コスパ重視の選択肢 | |
電源 | 80PLUS Gold 750W | 効率と安定性重視 |
ケース | エアフロー重視ケース | 冷却性能確保 |
上級者向けゲーミング構成(高負荷ゲーム対応)
💠推奨構成(予算目安:45-60万円)
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D | 圧倒的ゲーミング性能、唯一無二 |
マザーボード | X870 / X870E | X3D CPUとの相性重視 |
メモリ | DDR5-6000 32GB (低レイテンシ) | AMD最適化済み |
ストレージ | DRAM搭載NVMe SSD 2TB (5年保証) | 大量ゲームライブラリ対応 |
グラフィック | AMD Radeon RX 9060 XT | 最新RDNA 4、16GB VRAM |
GeForce RTX 4080 Super | 4K・高画質の安定選択 | |
GeForce RTX 5070 Ti | 最新Blackwell、入手困難 | |
電源 | 80PLUS Gold 850W | 高負荷対応 |
ケース | プレミアム冷却ケース | 高性能パーツの冷却 |
クリエイティブ・業務向け構成
💠推奨構成(予算目安:65-85万円)
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 9 9950X | 16コア32スレッド、マルチスレッド最強 |
Intel Core Ultra 9 285K | AI処理重視、効率性重視 | |
マザーボード | X870E / Z890 | プロ向け拡張性と信頼性 |
メモリ | DDR5-6400 64GB | 大容量データ処理に対応 |
ストレージ | Samsung 990 Pro 2TB | プロ用途に最適な最高性能 |
グラフィック | GeForce RTX 4080 Super | 安定性重視、幅広い対応 |
GeForce RTX 5080 | 最新性能、入手困難 | |
GeForce RTX 4090 | 最高性能、在庫限り | |
電源 | 80PLUS Platinum 850W | 高効率・高信頼性 |
ケース | 静音・拡張性重視ケース | 長時間作業での快適性 |
👉新世代GPU(RX 9060 XT、RTX 5070 Ti、RTX 5080)について:
これらは2025年発売の最新モデルのため、発売直後は品薄で価格が高騰する可能性が高いです。確実に構築したい場合は、RTX 4070 SuperやRTX 4080 Superなど安定供給されているモデルをおすすめします。
自作PCのメリットと完成品PCとの違いとは?
自作PC、完成品PC、そして最近注目のミニPCには、それぞれ異なるメリットがあります:
すべての選択肢を理解する
自作PCなら、静かさにこだわったPCやとにかく光るPC、ピンク色で統一したPCなど、自分の好みやこだわりに合わせた完全オリジナルな一台を作ることができます。完成品PCなら買い替えで数十万円の出費となりますが、自作PCならグラフィックスカード1枚分の出費で済んじゃいます。メモリ追加、グラフィックボード変更なども自由自在です。
さらに、自作に必要な知識を調べながら進めるので、自然とPCについての知識が身について、将来のメンテナンスやトラブル対応にめちゃくちゃ役立ちます。
完成品PCやBTOパソコン(カスタマイズ可能な受注生産PC)は購入後すぐに使い始められて、パソコン全体が保証対象になります。マウスコンピューターは国内工場で生産し、ドスパラは検査・試験を徹底しており、24時間サポートや長期保証が充実しています。パーツ選びから組み立て、設定まですべてプロが行うため、時間を他のことに使えます。
新たな選択肢:高性能ミニPC
最近では、自作並みの性能を持つMini PC(ミニPC)も人気になってきています。GEEKOM IT15などのモデルでは、Intel Core Ultraシリーズを搭載し、省スペースかつ高性能な新選択肢として注目されています。
Intel Core U5 225Hプロセッサーは総合AI算力83 TOPSを実現し、前世代比6倍以上のAI性能向上を達成しています。手のひらサイズでありながらデスクトップPC並みの性能を発揮します。VESAマウント対応なら、モニター裏への設置も可能で、移動も簡単です。
あなたに最適な選択は?
- 自作PCがおすすめな方:オリジナルPCを作りたい、PC構築を楽しめる、長期的にアップグレードしたい、PCの知識を深めたい
- BTOパソコンがおすすめな方:ある程度のカスタマイズで満足、充実したサポートが欲しい、すぐに使い始めたい、バランスの取れた選択肢が欲しい
- ミニPCがおすすめな方:省スペース性重視、基本作業からライトゲームまで対応、設置場所の自由度が欲しい、シンプルな構成で十分
自作PC組み立て時の注意点
PCパーツまとめと構成について理解できたところで、実際にパーツを扱う際の重要な注意点を押さえておきましょう。高価なパーツを無駄にしないための安全なポイントをまとめました。
組み立て時の重要なポイント
- パーツの取り扱い: 作業前は金属部分に触れて静電気を放電して、特にCPUは慎重に扱ってください。IntelとAMDの最新CPUはソケットのレバー操作になってますが、AMD Ryzen 5000番台以前はCPU側にピンがあるため折れに注意が必要です。メモリは2枚組の場合、隣り合わないスロット(1番と3番、または2番と4番)に装着してデュアルチャンネル動作させましょう。
- 電源接続の基本: CPU用は4+4ピン、グラフィックボード用は6+2ピンって、ケーブルの形状が異なってます。間違って接続するとパーツが破損する可能性があるため、必ず対応する端子に接続してください。それから、ケーブル着脱式電源の場合は、必ず付属のケーブルのみを使用しましょう。
- 接続の確認: 各ケーブルは奥までしっかりと差し込んで、特にメモリは「カチッ」と音がするまで押し込んでください。中途半端な接続は起動不良の主な原因になっちゃいます。
初回起動でファンが回転して、BIOS画面が表示されれば成功です。起動しない場合も慌てる必要はなくて、電源接続とメモリの装着を再確認すれば、ほとんどの問題は解決できます。
詳細な組み立て手順については、組み立てガイド記事で安全な手順を確認してください。
まとめ
2025年のPC市場は、Ryzen 9000シリーズやRTX 5090といった最新世代から高性能ミニPCの台頭まで、これまでにないほど選択肢が豊富で複雑な状況になっています。しかし、本記事を通じて、あなたはもうその複雑さに圧倒される初心者ではありません。PCパーツの基本知識から予算別構成例、自作・BTO・ミニPCの比較まで、PC選びに必要なすべての知識を体系的に身につけました。
完璧なPCなんて存在しないんですが、あなたの用途と予算に最適なPCは必ず見つかります。従来の「自作PC=安い」という常識が通用しなくなった現在でも、本記事で得た知識があれば自信を持って最適な選択ができるはずです。2025年の複雑なPC市場も、もうあなたにとっては攻略可能なステージです。あなたのPC生活が充実したものとなることを心から願っています!
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